2016年6月30日木曜日

ヒメヒオウギズイセン

▲せせらぎ公園の宮下橋付近に咲いた、ヒメヒオウギズイセン(アヤメ科)です。(6/26)
 熱帯アフリカ原産で、明治時代に入ってきたものが野生化したようです。今から二十数年前に伊豆の下田で生活したことがありますが、そこで沢沿いに咲くこの花をたくさん見ました。そのころは清瀬で見ることはなかったように思います。伊豆では、クロアゲハやモンキアゲハなどがしばしば吸蜜に訪れていました。

2016年6月29日水曜日

松山緑地の若鳥たち

▲松山緑地の松の木の上で育っているオオタカ(タカ科)のヒナです。(6/27)
 2羽が元気に育っていました。継続的に観察している人の話によると、親鳥はハトやヒヨドリなどを狩ってくることが多いようです。

▲近くの学校から子供たちの元気な声が響いてきますが、一向に気にする様子もありません。市街地にしっかり馴染んでいるようですね。

▲こちらはシジュウカラ(シジュウカラ科)の若鳥です。飛ぶのも枝にとまるのも今一つおぼつかない感じですが、一生懸命にエサを探している様子は健気でした。

2016年6月28日火曜日

せせらぎ公園のアキアカネ

▲せせらぎ公園の管理棟近くにいた、アキアカネ(トンボ科)です。(6/27)
 体色はまだ薄いオレンジ色です。近くの池で羽化したのでしょう。まもなく、暑さを避けるように標高の高い所に移動します。夏場に高原を歩いて、このトンボに出会ったことがある方も多いことでしょう。涼しい高原で十分成熟して体色が赤みを帯び、秋の風が吹くようになると平地に戻るのです。

2016年6月27日月曜日

せせらぎ公園管理棟前のネムノキ

▲せせらぎ公園の管理棟に立ち寄った時に目についたネムノキの花です。(6/23)
 花といっても、ピンクで目立つのは花糸(雄しべの柄)です。小さい筒状の花弁がありますが、花の根元のところについていて目立ちません。夜になると羽状複葉が閉じて垂れ下がることが、和名の由来です。

▲こちらは、同じせせらぎ公園沿いのオオバネムノキの花です。ネムノキより2~3週間早い開花でした。(6/6)

2016年6月26日日曜日

ノカンゾウ群落

▲中里緑地保全地域B地区のノカンゾウ(ユリ科)が見事です。一部木が伐採されて明るくなったせいでしょうか。(6/23)

▲ノカンゾウは一日花ですが、まだ蕾がたくさんあるので、もう少し楽しめそうです。(6/26)

エダシャク2種

▲6/22、空堀川管理道で出会ったウスクモエダシャク(シャクガ科)です。開張は3.5センチほどですが、右前翅が欠損しています。斑紋には個体変異が多い種類ですが、後翅に白い部分が見えることから雌と思われます。撮影は朝で、夜灯火に飛来したものでしょう。食草は、クリやコナラです。

▲同じ管理道沿いでアケビの葉の上にいたのは、ウラベニエダシャクの雄です。開張は2センチほどで、食草はスイカズラです。ここでよく見かける種類です。

2016年6月25日土曜日

オオミズアオ

▲空堀川管理道で、オオミズアオの新鮮な個体と出会いました。(6/22)5月下旬に続いて、今年2度目の観察です。くしひげ状の立派な触角をもつ雄です。雌と比べると、尾状突起も長いようです。5/24の雌の写真と比べてみて下さい。

▲上の写真はストロボを発光させていますが、下の写真は自然光だけで撮影したものです。雰囲気がずいぶん違うものですね。私は、どちらかというと下の方が好みです。

2016年6月24日金曜日

タマムシ御目見え

▲タマムシ(ヤマトタマムシ)と、今年初めての出会いです。(6/22)体長4センチほどの立派な個体です。
 吉兆虫とも呼ばれるタマムシは昔から縁起のよい虫とされ、タンスに入れておくと着物が増えると言われてきました。

▲タマムシといえば、法隆寺の国宝「玉虫厨子」が有名です。金属光沢のある緑色や赤い帯は構造色といって、何層かの薄い膜でできている前翅に光が反射して見える色です。翅が破損しない限り、死後も色が褪せることがないのです。

2016年6月23日木曜日

ヨツボシホソバの雌

▲6/20、空堀川管理道のサワフタギの葉の上にとまっていた、ヨツボシホソバ(ヒトリガ科)の雌です。開張は4~5センチで、翅をたたんでいると三ツ星に見えます。6~7月と8~9月の年2回発生、食草は地衣類です。

▲マエグロホソバの雌とよく似ていて、区別がなかなか難しい。写真内の白い矢印で示した翅脈が三つに分かれているのがヨツボシで、二股になっているのがマエグロです。ということで、これはヨツボシです。(写真に矢印と翅脈を描き加えています)

ヒゲコメツキ


▲おばけ山で出会った、体長3センチほどのヒゲコメツキの雌です。雌の触角は糸状ですが、雄はくしひげ状の立派な触角をもっています。個体数は決して多くありませんが、この場所でときどき観察できるのは嬉しいことです。(6/20)

2016年6月22日水曜日

チャドクガ交尾

▲せせらぎ公園に植栽されているサザンカの葉裏にとまっていた雌のチャドクガのところに、雄が飛来しました。

▲雄は羽ばたきながら雌の周りを歩き、交尾できる好位置を探しているようです。

▲雄は雌の右翅下から腹部を入れて、交尾に至りました。(6/20)
 交尾後雌が産卵すると、この木は「ちゃげんむ(チャドクガ幼虫)」でいっぱいになることでしょう。ちゃげんむは強力な毒針毛を持っています。サザンカは清瀬の花ですが、せせらぎ公園のように流れのすぐわきの遊歩道は子供たちが大勢遊んでいることもあります。こういう場所にチャドクガの食草を植栽するのはどんなものでしょう。

2016年6月21日火曜日

清博友の会宿泊研修

 6/18~6/19に、清博友の会の宿泊研修に行ってきました。

▲湯の丸高原はレンゲツツジがちょうど見ごろで、晴天にも恵まれ豪華に咲き誇るレンゲツツジの群落を満喫できました。

▲上田の道と川の駅でいただいた昼食は、ハチクの竹の子ご飯がとてもおいしかった。

▲夜は、清瀬市の立科山荘に泊まりました。私にとっては30年振りのここでの宿泊です。

▲2日目の朝は早起きして、山荘付近を小一時間散歩しました。
 山荘の周囲に咲いていた、可愛らしいサワギクの花。

▲マーガレットの花弁にとまっていたのは、リンゴコフキゾウムシ(ゾウムシ科)です。個体数が多く、あちこちで見られました。ゾウムシの仲間では、珍しく金属光沢があります。太くて、内側に棘のある肢が独特ですね。

▲初めて見たアカスジオオカスミカメ(カスミカメムシ科)は、世界最大級のカスミカメといわれています。色の変異が多く、黒っぽいものもいるそうです。この時季にしか見られない、珍しい種類のようです。

▲可愛い花が下向きに付く、ベニバナイチヤクソウ(イチヤクソウ科)も見られました。

 見学先は、上田城址公園、真田氏歴史館、尖石縄文考古学館、韮崎大村美術館、釈迦堂遺跡博物館で、2日間とも好天の下で充実した研修旅行ができてよかったです。

ダニをまとったナガゴマフカミキリ

▲エノキの立ち枯れに今までに見たことがないような昆虫の姿が…

▲と思ったら、体中にダニをくっつけたナガゴマフカミキリ(カミキリムシ科)のペアでした。雄にも雌にも赤いダニがたくさんついています。ダニははじめから雄雌ともについていたのか、それともどちらか一方についていて移ったのか定かではありませんが、何とも痛々しい姿です。

2016年6月20日月曜日

清瀬のヒョウモンエダシャク

▲自宅近くの林の中で遭遇した、ヒョウモンエダシャク(シャクガ科)です。開張は4センチほどです。高原でヨツバヒヨドリの花などで吸蜜する姿をよく見かけますが、清瀬では初めて見たような気がします。高原で見るものはもっと豹紋がくっきりしていますが、これは斑紋も色も薄くてはっきりしません。

▲朝の林の中は薄暗かったのでストロボを発光させて撮影しましたが、そのたびに飛び立ち別の場所にとまります。
 食草はアセビです。

2016年6月19日日曜日

林の中のスジグロシロチョウ

▲おばけ山の中をひらひらと飛ぶ白いチョウは、スジグロシロチョウ(シロチョウ科)です。明るい畑や草地を好んで飛ぶモンシロチョウと、棲み分けていると考えられます
 この花はアキノタムラソウ(シソ科)で、ジャコウアゲハなどもよく吸蜜しています。(6/14)

▲こちらの花は、ハエドクソウ(ハエドクソウ科)です。こんな小さな花でも蜜の量はそこそこあるのか、滞在時間は結構長いと感じます。(6/11)


2016年6月17日金曜日

虫コブいろいろ

▲ノイバラの葉の裏にできた真珠のような形の虫コブは、バラハタマフシです。バラハタマバチ(タマバチ科)という体長3ミリほどの小さなハチが寄生することによってつくられ、この中にはハチの幼虫が潜んでいます。虫コブは20日ほどで落下し、その中でタマバチの幼虫は成長を続け翌春羽化します。(5/15)

▲エゴノキの芽が変形してできたエゴノネコアシです。体長約2ミリのエゴノネコアシアブラムシ(アブラムシ科)が寄生することによってつくられ、バナナの房のような形をした虫コブの中にはアブラムシが潜んでいます。7月になると有翅型のアブラムシが現れて、アシボソなどのイネ科植物に移動します。秋になると、今度はアシボソからエゴノキへと戻るという生活をしています。(6/7)

▲ケヤキの葉の上にはえたキノコのような形の虫コブは、ケヤキハフクロフシです。体長2ミリほどのケヤキヒトスジワタムシというアブラムシが寄生することによってつくられます。有翅型のアブラムシはアズマネザサなどのササ類に移動し、秋になるとまたケヤキに戻ってきます。(6/8)

ヒカゲチョウとサトキマダラヒカゲ

▲わずかにしみ出る樹液に訪れていたのは、新鮮なヒカゲチョウ(タテハチョウ科ヒカゲチョウ族)です。発生は、5~7月と8~9月の2回。次種に少し遅れての発生です。翅の蛇の目模様には、不思議な魅力があります。(6/10)

▲サトキマダラヒカゲ(同)の発生は4~6月、7~9月の2回。前種に比べると少し早目の発生なので、今の時季は翅の傷んだ個体が多い。(6/10)
 このチョウは私にとっては、子供のころからとても馴染み深い存在です。自宅の前に広がっていた雑木林に多産しており、初めて図鑑で名前を確認したチョウだったのです。もっとも、そのときはまだキマダラヒカゲという名でしたけれど…
 食草は、どちらもタケ・ササ類です。

霧ヶ峰の野鳥観察

 6/15、霧ヶ峰に野鳥観察に出かけました。霧ヶ峰は、清瀬市の施設「立科山荘」をベースにすると行きやすい好観察地です。

▲八島湿原ではあちらこちらにレンゲツツジが咲き、カッコウやホトトギスの声が響いていました。ホトトギスは、器用にも飛びながら鳴いていました。

▲草原の中、虫をくわえたノビタキ(ヒタキ科)は、子育ての真っ最中かも知れません。

▲そばにいたのは、ノビタキの雌と思われます。

▲ホオアカ(ホオジロ科)の姿も見られました。赤茶色の頬と胸にある黒と赤茶色の縞模様がトレードマークですね。

▲近くにいた雌のホオアカです。雄のようなくっきりしたトレードマークはありません。

▲帰りに立ち寄った、蓼科牧場近くの御泉水で出会ったビンズイ(セキレイ科)です。道路を行ったり来たり、落ちている虫でも探していたのでしょうか。近くの枝に移動したところを撮りました。

▲レンゲツツジで吸蜜している黒いアゲハチョウがいました。飛び去る瞬間を何とか撮影できました。ミヤマカラスアゲハでした。レンゲツツジには毒がありますが、蜜を吸っても大丈夫なのでしょうか。

▲シソ科の花で蜜を吸っていたのは、ウラギンヒョウモン(タテハチョウ科)です。

▲ウラギンヒョウモンが吸蜜していた花は、ケブカツルカコソウでしょうか。



2016年6月16日木曜日

アオダイショウの幼蛇

▲桜の幹を登る体長60~70センチほどの蛇を見つけました。何かの幼蛇でしょう。(6/11)

▲超望遠レンズでのぞくと、アオダイショウ(ナミヘビ科)の幼蛇でした。ちょっとマムシに似たような模様があります。これは、毒ヘビのマムシに擬態しているというのが通説ですが、草むらの中などで目立ちにくい隠蔽効果があると考えられます。

▲腹の両脇に尖った部分があるので、垂直な木の幹でも難なく登ることができるのです。