2021年8月31日火曜日

キボシカミキリ

▶クワの木で一番よく見られるカミキリムシはキボシカミキリです。東日本には昭和初期に台湾あるいは中国から渡来したと考えられています。
▶当時清瀬では養蚕のためのクワの栽培が盛んで、そのころ一気に生息域を広げたのではないでしょうか。食欲旺盛でクワの葉をせっせと食べています。

 

2021年8月30日月曜日

法師蟬鳴く

▶8月26日は清瀬での最高気温が37℃まで上がりました。ここまで暑いとセミの声もやや下火になります。
▶午前中のいくらか涼しい内にはミンミンゼミがさかんに鳴きますが、ひところにくらべるとだいぶ少なくなりました。
▶いま一番賑やかに鳴いているのは法師蟬と呼ばれるツクツクボウシです。緑地内は外に比べて気温が低く風も抜けるのでオーシツクツク…の合唱が涼しげに聞こえます。
▶腹端が尖っているのはメスで、鳴きません。子どものころ法師蟬の声が聞こえると夏休みももう終わりと覚悟していましたが、今の子ども達はすでに25日から登校しています。
 

2021年8月29日日曜日

イヌビワとハチ

▶イヌビワの花嚢がうっすら色づいてきれいです。イヌビワは雌雄異株で受粉と結実には共生するハチの存在が欠かせません。
▶花嚢の開口部にいたのはイヌビワコバチのメスバチです。大きさは2㎜ほどで体には花粉がついていました。この花嚢から出てきたのか、それともこの花嚢に入ろうとしているのか、触角は動いていたのですが移動しなかったので分かりません。この先、雌花に入れば授粉ができますが産卵はできません。雄花に入れば産卵できますが授粉はできません。

2021年8月28日土曜日

バッタの季節

▶金山調節池の草地や柳瀬川の土手でたくさんのバッタが見られる季節になりました。これはトノサマバッタです。
▶オオブタクサの花芽にとまっていたのはツチイナゴで、まだ幼虫です。
▶土手を歩くと翅に模様のあるバッタが飛び出します。クルマバッタモドキです。褐色型
▶同じくクルマバッタモドキの緑色型です。モドキでないクルマバッタにはなかなかお目にかかれません。
▶オギの葉に仲よく並んでいたのはショウリョウバッタモドキです。葉に隠れる名人です。
▶ナガコガネグモに捕らえられていたのはショウリョウバッタです。クモの糸でぐるぐる巻きにされています。

2021年8月27日金曜日

コムラサキ第2化

▶金山調節池では第2化のコムラサキが舞っています。ヤナギの樹液を訪れてノコギリクワガタの小型オスと争うことなく仲よく向き合って樹液を吸っていました。
▶近くに植物のコムラサキがありました。実が青から徐々に紫がかりグラデ-ションになっていました。
▶隣に白実品種もありました。シロシキブというのだそうです。


 

2021年8月26日木曜日

草地の昆虫観察

▶8月21日の昆虫観察会は緊急事態宣言発出中のため中止になりましたが、来年度につなげる為に歩いてみました。金山緑地公園や調節池ではイナゴが数多く見られました。緑地公園には翅の長いイナゴが、調節池には短いイナゴが多いです。
▶アジアイトトンボのメスです。アオモンイトトンボは水辺近くにいることがほとんどですが、アジアは水辺から少し離れたところで見かけることも多いです。
▶アカツメクサの花には多くのチョウが訪れていました。チャバネセセリです。
▶ヒメアカタテハは成虫ばかりでなく、ヨモギの葉に多くの幼虫が見られました。
▶ツマグロヒョウモンのメスです。清瀬に生息するようになってから15年ほどのチョウです。
▶体長1㎝あまりのブチヒゲカメムシです。マメ科の植物によく集まります。



 

2021年8月25日水曜日

ミスジマイマイ

▶ミスジマイマイは清瀬でもっともよく目にするカタツムリです。殻は右巻きで殻に沿って黒褐色の帯線が巡っています。
▶殻の模様には変異が多く黒褐色の帯が消え横縞模様だけが現れるものもあります。まるで別種のようです。

2021年8月24日火曜日

ナガエミクリにヒラタアブ

▶せせらぎ公園の流れの中にナガエミクリの花が咲いています。抽水性の水草で、東京都の絶滅危惧種です。
▶雄花の花粉を求めてヒラタアブが飛来しました。花から花へ移動しながら花粉を食べています。
▶ホソヒラタアブの体には花粉がたくさんついていますが下に見える雌花には見向きもしません。でも大丈夫、ナガエミクリは風媒花なのです。
 

2021年8月23日月曜日

アブラゼミの羽化

▶雑木林や屋敷林ではミンミンゼミやアブラゼミの賑やかな鳴き声が響き渡っています。木の葉や枝にセミが脱皮した後の抜け殻をたくさん見つけることができます。でも、なかには羽化途中に力尽きたものもいます。何らかのトラブルで翅が抜けきらないうちに体が固まってしまったようです。

▶脱皮はできたものの翅が伸びきらなかったアブラゼミです。これでは満足に飛べそうにありません。自然界で生き続けるのは簡単ではないことを思い知らされます。
 

2021年8月22日日曜日

林下の希少植物

▶木々の葉が茂った林床のやや暗い環境に生えるハグロソウです。名は葉が暗緑色であることによります。
▶花の長さは約2㎝で上下に裂け上側がそり返っています。下側に1本の雌しべと2本の雄しべが見えます。
▶近くにナガバノヤノネグサも花をつけていました。茎頂に2~3㎜の小さな白い花をつけていますが目立ちません。
▶アップにするとかわいらしい花です。花弁のように見えるのはがくです。ハグロソウもナガバノヤノネグサも東京都の絶滅危惧種に挙げられている希少種です。

2021年8月21日土曜日

雨の雑木林で

▶8月18日は夏休み自然ボランティア体験の最終日でした。体験の終了直後に強い雨が降り出しました。林の中はこの時点では雨の影響が少なくクロカナブンやカナブンは変わりなく樹液にありついていました。
▶2頭のルリタテハがやって来て樹液を吸い始めました。間もなく土砂降りになると飛び去りました。
▶歩道を区切るロープ上にはコノシメトンボが翅を休めていましたが、土砂降りで姿を消しました。
▶そばのササむらからクヌギの幹に避難してきたのはウマオイムシのオスです。大きな雨粒が落ちる度に右往左往していました。
▶コブシの実にしがみつくようにしていたのはアカスジキンカメムシの幼虫です。多くのコブシの実や葉に幼虫の姿がありました。
▶コナラの幹でじっと雨に耐えていたのは褐色型のナナフシモドキです。体長はおよそ10㎝ありました。
 

2021年8月20日金曜日

イチモンジチョウの吸水

▶松山緑地保全地域の歩道脇で地面にしみ込んだ水を吸っていたイチモンジチョウです。
▶吸水が終わると近くの小木の葉上に移り小休止。周囲がよく見渡せる所を選んでいます。
▶翅を開いてたっぷりと日差しを浴びます。少し翅が傷んでいますが今年2化目の個体でしょう。
 

2021年8月19日木曜日

ヤブランの花

▶林の中で木漏れ日を浴びながらヤブランの花が咲いています。キジカクシ科の多年草です。
▶花穂がセミたちのよい羽化場所となるようで、セミの抜け殻がついているのをときどき見かけます。
▶コナラの木の股に積もった落葉に根を張り花を咲かせています。自然の中にできた花壇のようです。
 

2021年8月18日水曜日

ダイミョウセセリとキマダラセセリ

▶せせらぎ公園でコヒガンバナが咲いています。ヒガンバナより一か月ほど早く開花し、結実します。ダイミョウセセリが飛来し吸蜜していました。
▶ダイミョウセセリは翅を開いてとまることが多く、紋付を着た大名を連想してつけられた和名です。今年第3化の個体と思われます。
▶ササの葉上に飛来して翅を休めたのはキマダラセセリです。今年第2化の個体と思われます。
 

2021年8月17日火曜日

コバギボウシの花

▶まるで梅雨のような雨の中、中里緑地保全地域の林でコバギボウシの花が咲いています。
▶尾瀬ヶ原のような冷涼な所では日当たりのよい明るい湿原で咲いているのが見られますが、雑木林の林床のわずかな木漏れ日の中で咲いている姿も風情があります。
▶花色は濃いめの紫からほとんど白っぽいものまであり、花弁の内側の紫色のすじが目立ちます。
 

2021年8月16日月曜日

ハヤシノウマオイ

▶中里保全緑地でオオブタクサの除去作業を行いました。林の縁の日当たりのよい所では人の背丈以上に伸びていました。
▶太くなるとなかなか抜けません。花が咲いてしまうと花粉症の原因になるので根元を鎌で刈り取りました。
▶作業中に出てきたのはウマオイムシです。林の中に生息するハヤシノウマオイです。これはオス。夜耳を澄ますとスイーッチョンという鳴き声が聞こえることでしょう。
▶腹端に刀のような形をした産卵管があるのはメスです。この時季オスもメスも成虫になっていました。
 

2021年8月15日日曜日

ヌスビトハギにツバメシジミ

▶松山緑地保全地域に咲いていたヌスビトハギの花です。3~4㎜のかわいらしい蝶形花です。
▶葉は三小葉からなる複葉で真ん中の頂小葉が一番大きいです。
▶ヌスビトハギの小群落の中を飛び回っていた小さなシジミチョウはツバメシジミのメスです。
▶吸蜜している様子ではなかったのでおそらく産卵飛翔でしょう。
 

2021年8月14日土曜日

セミの声賑やか

▶朝からセミの声が賑やかです。1枚のサクラの葉にセミの抜け殻が6個も付いていました。こうして狭い所に多くの脱皮殻が付いているのをよく見かけます。羽化に適した条件を満たした場所なのでしょう。
▶ここには6匹のアブラゼミがとまっています。やはりお気に入りの場所には多くのセミが集まるのかもしれません。
▶鳴くのはオスのセミだけでメスを呼ぶためです。これはミンミンゼミの交尾です。右側のメスにオスが左側から近づき交尾しています。