2019年5月31日金曜日

ショウブの花

▲せせらぎ公園の水辺で、ショウブの花を見つけました。ショウブというとハナショウブやノハナショウブと同じアヤメ科の花と思いがちですが、まったく別の植物です。アヤメ科の花のような目だつ花弁はありません。端午の節句でショウブ湯に利用するのは、このショウブです。

2019年5月30日木曜日

キアシドクガ乱舞

▲松山保全緑地や御殿山保全緑地の雑木林の周辺で、昼間白いチョウが乱舞しています。木々の葉を背景に舞う様子にうっとりしている若い人がいました。

▲この白いチョウ、じつはキアシドクガという蛾です。葉につかまっている黄色い足が、名前の由来です。毒蛾といっても、痛みや痒みの原因となるような毒はないので、心配はいりません。

2019年5月29日水曜日

キアシナガバチの巣

▲竹林整備をしているときに、キアシナガバチの巣があるのに気づきました。巣の基部は竹の皮にくっついています。巣にいる成虫は1匹だけだったので、これは女王蜂です。

▲かなり近づいて観察しても、女王蜂は巣の世話に集中していました。育房と呼ばれる部屋の中には、幼虫が見えます。幼虫たちが育って蛹になり羽化すると、女王蜂に替わって巣作りや幼虫たちの世話をするようになります。そして、女王蜂は産卵に専念するのです。

2019年5月28日火曜日

センダンの花

▲金山緑地公園周辺の柳瀬川の土手では、薄紫色のセンダンの花が咲いています。「栴檀(せんだん)は双葉より芳(かんば)し」という慣用句がありますが、この栴檀は白檀のことです。白檀ほどではありませんが、センダンにも弱い芳香があります。

2019年5月27日月曜日

ヒメアカタテハ

▲金山調節池に飛来したヒメアカタテハです。新鮮な個体のように見えます。日本の西南部では5~6月に第1化が出現するということですが、清瀬あたりではどうなのでしょう。越冬成虫かどうなのか、判断が難しいところです。

2019年5月26日日曜日

クロスジギンヤンマの産卵

▲せせらぎ管理棟前の池に飛来した、クロスジギンヤンマです。夏に出現するギンヤンマより少し小さい印象で、側胸部に2本の黒い筋があります。ギンヤンマはオスとメスが連結した姿勢で産卵しますが、本種はメスの単独産卵です。

2019年5月25日土曜日

オカタツナミソウの花にホソヒラタアブ

▲オカタツナミソウの花に飛来したのは、ホソヒラタアブです。花序は上下に長くならずに、茎の先に集まるように花を咲かせます。清瀬では、群落で咲く様子が見られます。

▲こちらは、ヤマジノタツナミソウです。このあたりでは珍しい種類で、日本海側に多いということです。

2019年5月24日金曜日

ヒメウラナミジャノメ

▲オオジシバリの花で蜜を吸うヒメウラナミジャノメです。ジャノメチョウの仲間では、最も早く出現します。

▲こちらは、アブラナ科のクレソンの花で蜜を吸っています。色彩は地味ですが、明るいところを好んで飛びます。

2019年5月23日木曜日

ワニグチソウの花

▲ワニグチソウの花が、林床でひっそりと咲いていました。以前はユリ科、現在はキジカクシ科に分類されている多年草です。2つの花を挟むようにある2枚の大きな苞が特徴です。和名のワニグチは、2枚の苞を社寺の拝殿の正面軒先に吊された金属製の鰐口に例えたものです。

▲花はこれ以上開かず、先端が6枚に裂けるだけです。

2019年5月22日水曜日

エゴノキの花

▲雑木林の主要な構成種であるエゴノキが、たくさんの花を咲かせました。あたりに甘い香りを漂わせています。

▲甘い香りとは対照的に、サポニンという毒成分を含みます。子供の頃、花や実をすりつぶして泡立たせ、石鹸遊びをしました。魚毒にも使われたそうです。

▲花の中に潜り込むようにして蜜をなめていたのは、ヒラタハナムグリです。体長わずか5ミリほどですが、春から初夏にかけて見られるハナムグリです。

2019年5月21日火曜日

カザグルマの花

▲林の縁の日当たりのよいところで、カザグルマの花が咲きました。カザグルマはキンポウゲ科の落葉性つる性多年草です。清瀬で見られるのは白色花ですが、薄紫色のものもあるようです。

▲牧野富太郎博士が昭和20年代に清瀬で採集した、カザグルマの標本が残されています。花弁のように見えるガクが8枚あります。中国原産のテッセンの花はガクが6枚です。

2019年5月20日月曜日

カマツカの花とルリカミキリ

▲畑道沿いで、カマツカの白い花が咲いています。カマツカはバラ科の落葉樹で、堅くて丈夫なことから鎌の柄に利用されたことが和名の由来です。
  
▲そのカマツカでよく見られるのが、体長1センチほどのルリカミキリです。成虫は葉脈や葉柄をかじり、幼虫は材を食います。

2019年5月19日日曜日

キバナヤセウツボ

▲「市内にキバナヤセウツボがある」と清瀬の自然を守る会のK氏から連絡が入り、中里団地付近の草地に向かいました。そこには、たくさんのヤセウツボが生えていました。

 
▲ヤセウツボはハマウツボ科の寄生植物で、葉緑素は持たずマメ科やキク科植物に寄生します。特に、シロツメクサやアカツメクサの草地には多く見られます。

▲こんなに鮮やかな黄色のヤセウツボを見るのは初めてです。




2019年5月18日土曜日

ゴマダラチョウの飛翔

▲白くて大きいチョウが飛んでいるのをよく見かけるようになりました。アカボシゴマダラの春型です。しかし、在来種のゴマダラチョウもまだ元気です。なかなかとまりそうにないので、カメラのプロキャプチャーモ-ドを使って撮りました。結構見られる写真が撮れて、カメラの性能に驚きました。

▲アカボシほどではありませんが、ゴマダラチョウの春型は羽の白化傾向が見られます。

2019年5月17日金曜日

二ガナの花

▲林の日当たりの良いところで、キク科の二ガナが咲いています。茎や葉を切ると、白い液が出ます。それが苦いので、二ガナ(苦菜)です。「菜」という字が当てられているのは食用にもなるということでしょう。

▲清瀬市郷土博物館では、企画展「林 亮太 作品展」が開催されています。昨日の午前中、受付のボランティアをしてきました。

▲色鉛筆だけで描かれた絵画の作品展です。緑豊かな清瀬の風景を題材にした作品も、十数点展示されています。6月2日までの開催ですので、ぜひお出かけください。入場無料です。

2019年5月16日木曜日

ツバメシジミ

▲赤い花で吸蜜していたツバメシジミです。といっても、花の下の部分に口吻を伸ばしています。そこが甘いのでしょうか。ツバメシジミの和名の由来は、尾状突起があることによります。

2019年5月15日水曜日

キアゲハの産卵

▲せせらぎ公園で、キアゲハの産卵場面に遭遇しました。

▲産み付けているのは、セリ科のオヤブジラミのようです。

▲付近を旋回しては、何度も産卵を試みていました。

▲同じ日の別の個体は、ツツジの花園を飛び回っていました。腹には、黄色い花粉がついています。

▲アゲハのツツジ訪花は度々目にしますが、ツツジの花にキアゲハという景色は初めて見る気がします。

2019年5月14日火曜日

ヒメジョウカイ

▲おばけ山のササの葉上にいたのは、甲虫のヒメジョウカイです。体長は1センチほどで、毎年この時期によく見ます。小昆虫を捕えて食べます。

2019年5月13日月曜日

ハルジオンの花にホソヘリカメムシ

▲体長は1.5センチほどで、飛ぶと小型のアシナガバチによく似ています。マメ科やイネ科の植物を食べるカメムシなので、たまたま花の上で休んでいるだけなのでしょう。花は、花弁の幅が1ミリ以下のとても細いハルジオンの花です。

2019年5月12日日曜日

ホソイ

▲せせらぎ管理棟の池のほとりに生えるイグサ科のホソイです。きれいに見えたので、シャッターを切りました。草丈は40〜50センチぐらいでしょうか。大きいものでは1メートルぐらいになるということです。

2019年5月11日土曜日

褐色のクビキリギス

▲自然観察会の際に姿を現したクビキリギスです。この姿で越冬してきたオスの個体で、本来長いはずの触角が短く擦り切れてしまっています。5〜6月に交尾し、子孫を残します。寿命の長いものは、7月まで生き残ります。

2019年5月10日金曜日

せせらぎ公園のシマヘビ

▲せせらぎ公園の流れのほとりにいたシマヘビです。清瀬では、アオダイショウと同じぐらいよく目にするヘビです。アオダイショウは結構太い木に登る姿を見ますが、シマヘビはあまり木に登りません。一度だけ樹上で見たことがありますが、細めの木でした。もう少しよいアングルで撮影しようとしたのですが、素早く逃げられてしまいました。毒はありませんが、アオダイショウより攻撃的といわれます。といっても、これまで危険な目にあったことはありませんが…。

2019年5月9日木曜日

ツマキチョウの産卵

▲道端の菜の花に、ツマキチョウのメスが飛来しました。腹端を花の方に曲げています。産卵の予感。

▲菜の花にとまり、さらに腹端を花の間に入れようとしています。

▲花の間に腹端を差し込むと、しばらくじっとていました。卵は花柄に産み付けられていました。モンシロチョウやスジグロシロチョウは下の方の葉に産み付けることが多いのに対し、ツマキチョウは花柄やつぼみの柄に産み付けることが多いです。同じアブラナ科植物で他種と棲み分けているようです。

2019年5月8日水曜日

ヒラタアオコガネとトビサルハムシ

▲せせらぎ公園にはえるイタドリの葉を食う、美しいコガネムシがいました。体長1㌢ほどのヒラタアオコガネです。全身に白っぽい毛が生えているのが特徴です。中里保全緑地など、林の縁でこの季節よく見られる常連です。

▲空堀川管理道沿いで見つけたのは、トビサルハムシです。体長7ミリほどで、とび色の体に白っぽい剛毛が密生しています。春から夏にかけての出現です。

2019年5月7日火曜日

エグリヅマエダシャク

▲道端で見つけた茶褐色のガです。前羽の長さは2.8㌢ぐらいでしょうか。

▲和名は羽の先(褄:つま)がえぐれているように見えるからでしょうか、エグリヅマエダシャクといいます。4〜6月と9〜11月の年2回の発生で、幼虫はチャノキやサクラなど様々な樹木の葉を食べるようです。

2019年5月6日月曜日

タンポポの訪問客

▲カントウタンポポの花を訪れていたのは、ホソヒラタアブとルリマルノミハムシです。ハナアブの仲間は、黄色い花が大のお気に入り。日本在来のタンポポはこうして、昆虫たちに受粉の媒介をしてもらいます。ルリマルノミハムシは、体長3〜4㍉の丸っこいかわいらしい甲虫でタンポポの花の常連です。

2019年5月5日日曜日

ホソオビヒゲナガのオスとメス

 
▲ホソオビヒゲナガのオスです。長い触角の持ち主です。どうしてこんなに長い触角が必要なのか不思議です。

▲サワフタギの花で吸蜜するメスのホソオビヒゲナガです。メスの触角はオスに比べるとずっと短いのですが、このクラスの大きさのガとしてはとても長い部類でしょう。


2019年5月4日土曜日

ツリバナとツクバネウツギ


▲ツリバナにとまっているのは、ハグロケバエです。ハグロケバエは春に出現する1.5㌢ぐらいのほっそりした黒いハエの仲間です。このように花を訪れて蜜をなめているようです。毛むくじゃらの幼虫は、腐葉土の中で見られます。

▲ツクバネウツギの花です。この季節、落葉低木の美しい花々が咲き競っています。

2019年5月3日金曜日

ゴマダラチョウの蛹

▲空堀川管理道の金網にゴマダラチョウの幼虫が静止しているのを見つけました。体が縮まって、前蛹に近い状態です。背景はぼやけていますが、大きなエノキの木の下です。

▲2日後に訪ねてみると、きれいに蛹化していました。羽化を楽しみにすることにしましょう。

2019年5月2日木曜日

キンランの訪問者

▲キンランの花にコハナバチが訪れていました。蜜を求めて訪れた小さなコハナバチが、受粉の媒介をするのでしょう。奥に小さなハエのような姿も見えます。

▲アップで撮影すると、やはり小さなハエです。これが、ミモグリバエなのでしょうか。去年はミモグリバエの被害を受けた株を多く見ましたが、今年はどうでしょうか。

(追記)その後、キンランの研究会を通じて大学の専門の先生に照会していただいたところ、ランミモグリバエであることが判明しました。

2019年5月1日水曜日

モンシロチョウとスジグロシロチョウ

▲せせらぎ公園のタンポポの花で吸蜜していたモンシロチョウです。ここにもう1匹の白いチョウが飛来しましたが、このモンシロチョウに追われてしまいました。

▲追い立てられた方の白いチョウは、少し離れたところにとまりました。スジグロシロチョウでした。モンシロチョウはアブラナ科の野菜とともに日本に渡来した史前帰化昆虫と考えられています。それに対してスジグロシロチョウは在来種で、食草はアブラナ科の野草が中心です。