2020年8月31日月曜日

ショウリョウバッタとショウリョウバッタモドキ

▶草むらを歩くと足下からキチキチキチと音を立てながら飛ぶバッタは、ショウリョウバッタです。とんがった頭が特徴です。これを精霊船の形にたとえた名前です。
▶ショウリョウバッタに似て非なるバッタ、ショウリョウバッタモドキは、こんなオギの草むらに棲んでいます。
▶ショウリョウバッタモドキは葉隠名人、さあ、どこにいるか分かりますか。
▶ぐっと近づくと、葉に張り付くようにしてじっとしている姿が見えてきます。もっと近づくと、葉裏に回り込んで隠れます。後ろ足もショウリョウバッタほど立派でなく、そんなに遠くに飛びません。

2020年8月30日日曜日

夏のセミと秋のセミ

 ▶夏のセミといえばミンミンゼミでしょうか。▶それとも、アブラゼミでしょうか。どちらも賑やかに鳴いていますが、油が煮えたぎるような声で暑さを倍増させるのはアブラゼミかもしれません。石田波郷の句「悉く遠し一油蟬鳴きやめば」や山田みずえの句「吾に捕はるみんみん蟬を叱りけり」など、俳句の季語ではどちらも夏のセミです。

▶立秋以降増えてきたツクツクボウシは、秋を感じさせるセミです。石田波郷の句「法師蟬朝より飢えのいきいきと」など、俳句の季語でも秋のセミです。波郷は、清瀬の蟬の鳴き声を聴いて詠んだのでしょうか。

2020年8月29日土曜日

ギンヤンマの産卵

▶金山緑地公園の池で、ギンヤンマの産卵を観察しました。オスとメスが連結した状態で水草につかまり、メスが水の中に産卵します。水草の茂みの中で落ち着いて産卵しているように見えますが、けっこう邪魔が入ります。
邪魔するのは、数が多いシオカラトンボです。シオカラトンボがギンヤンマの産卵ペアを追い払い、そのたびにペアは場所をかえて産卵を続けていました。

2020年8月28日金曜日

メドーセージの花にマルハナバチ

▶トラマルハナバチが、筒形のメドーセージの花に潜り込もうとしています。
 ▶筒の中に頭を突っ込んで蜜を吸っているようです。このまま、しばらく出てきませんでした。
▶花から花へ移動して筒形の花の中を出入りするので、体の毛がすり減っているようにも見えます。これなら花粉もしっかりくっついて、送粉者としての役割をちゃんと果たすことになりますね。

2020年8月27日木曜日

コジュケイとの出会い

▶中里保全緑地の歩道上で出会った2羽のコジュケイです。そういえば、少し前に大きな鳴き声が聞こえていました。
▶私の姿に気づいていますが、恐れずに近づいてきます。
 ▶立ち止まってカメラを構えているすぐ近くまできて左に向きを変え、茂みの中に消えていきました。

2020年8月26日水曜日

ノコギリクワガタ

▶クヌギの樹液にいたノコギリクワガタとサトキマダラヒカゲです。ノコギリクワガタは樹液がしみ出すくぼみを覆うような態勢ですが、オスの体の下にメスのノコギリクワガタがいて樹液をなめているのです。

 ▶同じ日、シラカシの樹液にいたノコギリクワガタです。オスの下には、やはりメスの姿がのぞいています。ノコギリクワガタのオスは、こうして、メスをほかのオスにとられないようにして自分の子孫を残そうとしているのです。

2020年8月25日火曜日

イヌシデの倒木に鮮やかなキノコ

▶イヌシデの倒木に、鮮やかなオレンジ色をしたキノコが生えていました。ヒイロタケというキノコです。美しい色彩ですが、苦みが強く食用にはならないようです。
 ▶鮮やかなオレンジ色の色素はキノコ染めに使われることもあるそうですが、古くなると灰色がかってきます。

2020年8月24日月曜日

アベリアの花にオオスカシバ

 ▶アベリアの花で吸蜜するオオスカシバです。アベリアの花は、スイカズラ科の半常緑低木で花には芳香があり、オオスカシバやホシホウジャクなどスズメガの仲間が訪花します。アベリアは結実しないので、スズメガたちは美味しい花蜜をなんの遠慮もなくもらうだけです。

2020年8月23日日曜日

竹林整備でウスバカゲロウ

▶新型コロナの感染予防のため延び延びになっていた竹林整備を行いました。混みすぎた竹の間伐と下草刈りです。猛暑の中の作業は大変でしたが、怪我のないよう、そして、熱中症にならないよう、声を掛け合って安全に実施することができました。
▶作業中に、竹にとまっているウスバカゲロウを見つけました。体長は3.5㎝ぐらいです。
 ▶翅に見える紋などから、ホシウスバカゲロウではないかと思います。

2020年8月22日土曜日

ヤブカラシの花とアナバチ

▶︎ヤブカラシの蜜を吸うクロアナバチです。ヤブカラシの花は、いろいろなハチたちにとても人気があります。
 ▶︎同じくキンモウアナバチです。どちらも狩りバチで産卵のためにクビキリギスやクダマキモドキを狩りますが、自らの栄養補給はもっぱら花蜜に頼っています。獲物を狩る姿も撮影したいのですが、なかなかチャンスがありません。

2020年8月21日金曜日

エノコログサとカメムシ

▶照りつける日差しの下で繁茂する、夏草の代表のようなエノコログサです。手前にもう一つの夏草メヒシバも見えます。花穂に密生した針のような毛が同じ方向に向いているので、子どもの頃にはこの花穂を片手の平で軽く包むように握って毛虫遊びをしたものです。
 ▶真ん中の花穂をよく見ると、1.5㎝ほどのクモヘリカメムシがとまっていました。エノコログサには、イネ科植物を好むいろいろなカメムシが集まってきます。

2020年8月20日木曜日

ツユクサ

▶道ばたや林の縁、そして小さな公園の片隅など、あらゆるところで咲いているツユクサです。可憐なイメージのある花ですが、なかなかの強かさをもっています。
 ▶田中肇先生の「花と昆虫、不思議なだましあい発見記」(ちくま文庫)によると、大きな2枚の花びらと黄色い雄しべで昆虫の訪れを待ちます。ところが花には蜜はなく、花粉だけです。そこで、昆虫は一番目立つX字形の雄しべにあるはずの花粉を食べようとします。しかし、そこには生殖能力のないほんのわずかな花粉しかなく、昆虫の足場になる下方の3つの雄しべが昆虫の体に触れて、本物の花粉をつけるというのです。

2020年8月19日水曜日

差し向かいで食事のイチモンジセセリ

▶ササの葉上で吸い戻し行動をするイチモンジセセリです。鳥の糞を自分のおしっこで溶かし、栄養分を吸っています。
 ▶まもなくもう1匹飛来し、差し向かいで食事を始めました。昆虫の世界は以前と変わらぬ食事風景です。

2020年8月18日火曜日

中里保全緑地のコバギボウシ

▶コバギボウシは日当たりのよい湿地に自生しますが、中里保全緑地では雑木林の中で群生している様子が見られます。。
▶花被片は6枚で以前はユリ科でしたが、現在はキジカクシ科になっています。
 ▶そろそろ終盤です。見に行かれる方は防虫対策をしてお出かけください。

2020年8月17日月曜日

イチモンジチョウの占有行動

▶焼けるような日差しに閉口しますが、林の中に入ると涼風を感じてほっとします。小道を歩いていると、木立からチョウが飛び立ちました。イチモンジチョウです。
 ▶サワフタギの葉上にとまって、メスが来るのを待っています。オスが来ると、追い払います。

2020年8月16日日曜日

カタバミの花にシジミチョウ

▶カタバミの花といえば、ヤマトシジミが定番です。幼虫の食草になるだけでなく、成虫の吸蜜植物でもあります。
 ▶ツバメシジミもカタバミの花を訪れて蜜を吸います。大きさも飛んでいる姿もヤマトシジミと似ていますが、とまると尾状突起が見えるので区別できます。これはメスのようです。

2020年8月15日土曜日

クロカナブン

 ▶昼間、樹液に集まっている昆虫たちです。サトキマダラヒカゲとアカボシゴマダラのチョウたちとクロカナブンです。クロカナブンは、樹皮の下にもぐっているので、頭部が見えませんが…。クロカナブンは最近めっきり数を減らし、清瀬が含まれる北多摩地区では準絶滅危惧種となっています。

2020年8月14日金曜日

ヤマホトトギス

▶せせらぎ公園に咲くヤマホトトギスですが、花被片はあまり反り返ってはいません。花被片にある紫色の斑点が大きく、花糸にも斑点が見えるので ヤマホトトギスで間違いないようです。
▶こちらは花被片が反り返っていますが、紫色の斑点が小さく、花糸には斑点が見えません。花の付き方は、ヤマジではなくやっぱりヤマホトトギスでしょうね。
 

2020年8月13日木曜日

アオオサムシ

 ▶昼間、見つけたアオオサムシです。後ろ羽が退化しているので、飛ぶことができません。おもに夜間に歩き回り、ミミズを捕食しているのをよく目にします。美しい金緑色をしていますが、写真で再現するのがなかなか難しく苦労します。

2020年8月12日水曜日

早咲きのヒガンバナ

 ▶せせらぎ公園のヒガンバナが見ごろとなっています。金山緑地公園や柳瀬川に沿った台田運動公園のヒガンバナと比べると、ずいぶん早く咲くようです。コヒガンバナという結実する種類は早咲きと聞いていますが、せせらぎ公園のヒガンバナはどうなのでしょう。

2020年8月11日火曜日

サトクダマキモドキ

▶せせらぎ公園のカラスウリの葉上に、サトクダマキモドキを見つけました。全長6㌢ほどのメスで、若葉のようなきれいな緑色をしています。名前は里にすむクダマキモドキで、クダマキ(クツワムシの別名)に似たものということです。 クツワムシの方は、清瀬から姿を消して久しいです。

2020年8月10日月曜日

ツリガネニンジンの花

▶ツリガネニンジンの花が、中里保全緑地の梅坂に面した日当たりのよいところで咲いています。
 ▶釣鐘形のかわいらしい花、根が人参(朝鮮人参)に似ていることが、名前の由来だそうです。雑木林のへりや柳瀬川の土手など、日当たりのよいところで見られます。 

2020年8月9日日曜日

樹液レストラン

▶クヌギの幹の下の方に、昆虫たちが集まっています。
▶幹からしみ出した樹液に、カブトムシやシロテンハナムグリが集まっていたのです。
▶あとから加わったのは、ゴマダラチョウです。
 ▶なんとか隙間を見つけて、樹液にありつけたようです。最近は、外来種のアカボシゴマダラの方が多く、在来種のゴマダラチョウが樹液に来ている景色を見ることが少なくなりました。この日は、旧友に巡り合った気分でした。