2020年9月25日金曜日

コオロギ

▶『怪談』で知られる明治時代の文学者小泉八雲の作品に『虫の音楽家』という随筆があります。その中の『蟋蟀』にある記述から。「夜の歌い手である蟋蟀には、多くの種類がある。蟋蟀という名前は、「キリキリキリキリ、コロコロコロコロ、ギイイイイイ」という鳴き声から由来している。(後略)」

 金山調節池では、さまざまなコオロギの声が聞かれるようになりました。「コロコロリー――」と美しい声を響かせているのは、エンマコオロギです。(ただし、上の写真は鳴かないメスです)

▶「リイリイリイ…」と鳴いていたのは、ツヅレサセコオロギでしょうか。これまたメスの写真しか撮れませんでした。
 前出の作品から「蟋蟀に関する興味深い事実は、八世紀の中頃に編纂された日本最古の『万葉集』という歌集に、この虫の名が出ていることである。次の歌は、優に一千年以上も昔の読み人知らずによる作品である。
 庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く音聞けば秋づきにけり」
 

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